【完】俺がずっと、そばにいる。
それから数日後。学校でテストの返却が行われた。
どの教科もそこそこの点数を取れた私は、すっかり安心して、頭の中がますます冬休みのことでいっぱいに。
教室の中も一段と騒がしくなって、みんな冬休みやクリスマスは何をして過ごすかの話題で持ちきりだった。
昼休み琴子と二人で席に座り、雑誌を広げていたら、琴子が照れながら話しだす。
「実はね、クリスマスイブの日、準の部屋に泊まることになってね」
「え~っ!ウソッ!」
突然のハッピーな話題に思わず声を上げてしまう私。
「準の親、クリスマスは毎年夫婦で旅行に行くみたいで、誰も家にいないって言うから……」
「すごいじゃん!よかったね~!なんだもう、佐伯くんとラブラブなんじゃん!」
「えへへ。泊まるのとか初めてだから緊張するんだけどね」