【完】俺がずっと、そばにいる。
頬を赤らめながら嬉しそうにする琴子を見ていたら、なんだか私まで幸せな気持ちになる。
琴子、少し前までは色々悩んだりもしてただけど、うまくいってるみたいで良かったな。
「ところで柚月は、イブの日の予定は?」
すると今度は琴子が私にニヤニヤしながら尋ねてきて。
「えっ、私?」
「うん。梨月くんと一緒に過ごさないの?」
その言葉にドキッとする私。
イブの日、りっくんと一緒に?そんな約束まったくないよ。
「いや、うちらはべつに本物の恋人じゃないし……。だから何も約束とかしてないよ」
「えぇ~っ!そうなの?梨月くんからお誘いなかった?」
「な、ないよっ!そんなの……っ」
「なんだー、期待してたのに。そろそろ本物になっちゃってもいいと思うけどね、私は」
あからさまに残念そうな顔をする琴子。
だけど、本物の恋人にだなんて、そんなつもりあったら最初から付き合ってるってば。