【完】俺がずっと、そばにいる。
「いやいや、それはないよ~。りっくんだってそんなつもりないだろうし」
「じゃあ、もしあったら付き合ってもいいの?」
言われて一瞬言葉に詰まる私。
りっくんがもし、そのつもりだったら?本当に付き合う?
「そ、それは……」
それって、りっくんが私を好きだったらってことだよね?
「いやぁ、ないよ。やっぱり。りっくんとは友達だし!」
「ほんとにー?そう思ってる?」
「う、うん」
言いながら、なぜかちょっとだけ胸の奥がモヤモヤしたような気もしたけど、コクリと頷く。
そしたら琴子はちょうど開いていた雑誌のイルミネーション特集のページを見ながらつぶやいた。
「クリスマスに彼氏がいるっていうのも、いいものだと思うけどねー。せっかくだから、デートくらいしたら?」
「デートって、りっくんと?」
「うん。別にデートって名目じゃなくても、二人で遊べばいいじゃん。クリぼっちよりは楽しいと思うよ?」
「た、たしかに……」