【完】俺がずっと、そばにいる。
耳元でそう告げられた瞬間、心臓が今までにないほど大きな音を立てて飛び跳ねたのがわかった。
……ウソでしょ。りっくんが、私を好き?
そんな……。
「本当は俺、最初からずっとお前のこと好きだった。彼氏のフリするって言ったのも本当は女除けなんてどうでもよくて、お前のそばにいたかったんだよ」
「う、ウソ……っ」
そうだったの?
想像もしていなかった彼の本音に驚きを隠せない。
「もちろん、お前が元カレのことを忘れられないのは知ってるし、伝えようか迷った」
りっくんがそう言いながらゆっくりと腕を離し、戸惑う私の顔を見下ろす。
「でも、それでもいい。俺は、お前の傷も全部背負うつもりだから。本物の彼女になって」
「……っ。りっくん……」