【完】俺がずっと、そばにいる。
待っててくれるわけじゃない。だから、今の私の答えは、ノーとしか言えなかったんだ。
「うーん。そうだけど、私はそう簡単に梨月くんの気持ちが変わるとは思えないけどね~。まぁ、潔くあきらめて、他に好きな子ができる可能性もなくはないけどね」
「……」
「どちらにしろ、柚月が後悔しないようにしなよ」
琴子がポンと私の肩を叩く。
「うん。そうだよね」
その言葉に、私は深くうなずいた。
後悔しないように……か。そのとおりだ。
正直、今でもこれでよかったのかな、なんて思ったりするから。
あの日からずっと胸の奥が空っぽで、寂しくてたまらなくて。
私、りっくんを振ったこと、どこかで後悔してるのかな。
だからこんなに胸が痛いのかな?
自分で自分がよくわからないよ……。
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