【完】俺がずっと、そばにいる。
*幸せになってもいいんだ
琴子に自分の気持ちを話した翌日のこと。
土曜日で学校が休みだったので、私は自分の家の最寄り駅よりも栄えている学校の最寄り駅まで行き、そこの駅ビルで買い物をしていた。
明日が中二の弟聡(さとし)の誕生日なので、何かプレゼントでも買ってあげようかと思って。
ちょうどお母さんは昼間仕事だし、聡は塾の講習があるみたいだし、お父さんは出張で不在だし、家で一人過ごすのも退屈で落ち着かなかったから。
なんだか休みの日もずっとそわそわしてる。
今度は自分からりっくんに告白するんだって決めたのに、いざとなるとものすごく緊張してしまって。
どんなふうに呼び出そうとか、伝えようとか考えていたら昨日もあまり眠れなかった。
自分は意外と臆病者なんだなと今さら思う。