【完】俺がずっと、そばにいる。
「きゃははっ」
すぐ後ろから女の子の楽しそうな笑い声がして、ドキッとして振り返る。
すると、店の裏口らしき場所から男の子と女の子の二人組が出てきて、並んでこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
しかもよく見たらその二人はなんと、りっくんと亜美ちゃんで。
ウソ、どうしようっ……。
急に心臓がバクバクして冷や汗が出てくる。
私ったらりっくんを探しに行って会えたのはいいけど、まさか亜美ちゃんと一緒にいるだなんて……。
これじゃ、告白なんてとてもできないよ。
そもそもこんなところで何してたのって思われるよね。
りっくんと亜美ちゃんは仲良さげに会話しながらこちらへ向かってくる。
私はどこかに隠れたい気持ちだったけれど、それもできないし、その場でどうしようなんてうろたえていたらすぐにりっくんに気付かれてしまった。
「……あれ?ゆず?」