【完】俺がずっと、そばにいる。

……ウソ。そうだったの？


じゃあ、りっくんが急に冷たくなったような気がしてたのは、私のことをあきらめようとしてたからだったの？


避けてたとか、気持ちが離れていったからっていうわけじゃなかったんだ。


なんだ。よかった……。


りっくんはずっと、私のことを想っていてくれたんだ。


そう思うと、嬉しくて言葉が出ない。


「だからよかったら、これからも今まで通り、友達としてでいいから、そばにいさせてくんない？」


りっくんが再び顔を上げ、私の目をじっと見つめる。


「俺がお前のこと勝手に好きでいるだけだから。……それもダメ？」


真っ黒な瞳が切なげに揺れる。


しかしながら、私はその告白をそのまま受け入れることなんて、できなかった。


だって、そんなの無理。


今まで通りなんて、無理に決まってる。