【完】俺がずっと、そばにいる。

「大丈夫。俺はいなくならねぇよ。絶対にゆずを一人になんかしないから」


「りっくん……」


「俺がずっと、そばにいる。これからもずっと、お前のそばにいるから」


りっくんの温かい手が、私の頬にそっと触れる。


「だから、今度こそ、俺の本物の彼女になって」


その言葉を聞いた瞬間、また目から一筋の涙がこぼれ落ちた。


……嬉しい。やっと、りっくんと気持ちが通じ合った。


今度こそ私たち、本当の恋人になれるんだね。


「うんっ」


私がハッキリとうなずいたら、りっくんはそのままゆっくりと顔を近づけ、優しく唇を重ねてくる。


そして、唇が離れるとまた、片腕でそっと抱きしめてきた。


「……好きだよ。ゆず」


耳元でささやく彼の声を聞いて、胸がいっぱいになる。


「うん。私も好き。大好き……っ」


りっくんの背中に手をまわし、しっかりと彼に抱きつく。


もう絶対に離れたくない。離したくないって、強くそう思う。


私も、りっくんのそばにいるよ。


これからも、ずっと……。



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