【完】俺がずっと、そばにいる。



その夜、自分のベッドの上で寝転がっていたら、さっそくりっくんから電話がかかってきた。


寝る前になんとなくかけてみたらしい。


「なんかこういうの恋人っぽいね」って私が言ったら、「だってもう恋人じゃん」って返されて、そのとおりだけど無性に照れてしまった。


なんだかまだ夢みたいで実感がわかない。


私もう、りっくんの彼女なんだ……。


『そういえば、なんであの時逃げたの?』


会話の途中、りっくんがふと、思い出したように尋ねてくる。


今日私がりっくんのバイト先まで行った時のこと。


亜美ちゃんと一緒にいたりっくんを見て思わず私が逃げてしまったから。


「そ、それは……りっくんに告白しようと思って、会えるかなと思ってバイト先たずねてみたら、亜美ちゃんと一緒にいたから。なんかタイミング悪いなって思って、それで……」


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