【完】俺がずっと、そばにいる。
「ゆずっ!!!!」
すぐうしろから聞こえたきた、私を呼ぶ大きな声。
ハッとして振り返ると、そこには慌てた表情でこちらへ猛ダッシュしてくる男の子の姿が。
……ウソっ。りっくん!?
なんというタイミング。まさに救世主でも現れたかのよう。
「おい何してんだ!離せよっ!」
駆け寄ったりっくんはすぐに男の腕をガシッと掴むと、強引に私から引き離す。
「はっ?ちょっ、誰だよお前!!」
男は突然の出来事に目を丸くしながらも、すぐさまりっくんをキッとにらみ返した。
するとりっくん、すかさず片手で私の体を抱き寄せて。
「こいつの彼氏だよ!」
えっ……?
思いがけない発言にドキッとする私。
「はぁ?マジ?」
「え、彼氏いたの?」