記憶を失くした総長
友「…ここまで来るとはなぁ!?褒めてやるよ…。」
いつの間にか【雷姫】の瑞希ちゃんは遠くに寝かせられ、残る敵は総長の友哉だけ。

「はぁっ…はぁ……。」

私はバットが膝に当たっただけで特に怪我はしていない。
それでも
『…ゴホッ…うっ。』
さっきからずっとだ。
『……咳が止まんな…っ。』
誰にも聞こえないほど小さくつぶやく。
口を塞いだ右手の甲に、鮮明な赤い液体が付着する。
桜哉達より1歩前にいるので見えないだろうが、友哉には丸わかりで。
友「…お前……大丈b『お前に心配されるなんてな。』…ちっ。……せめて俺が楽にしてやんよ。」
敵にまで心配される始末だ。
ーーーーー友哉は俺が。
そう言ったことを覚えているのだろう、桜哉達は1歩を踏み出さない。
『…ありがとな。』
今度は聞こえただろうか。

4人の1歩を背負い

私は

友哉をーーー。
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