記憶を失くした総長
紅希side

__麗は無自覚だ。
これはみんなが知っているし、すぐに気づくことだ。
それでも、すぐに周りは彼女を好きになってしまう。
現に麗の元へ向かってる途中に首をかしげてたし、上目遣いだったと思うし、挙句の果てにおでこで熱を測っていた。
奴もやつで顔を赤くしている。

友「__あっちぃ!」

しばらくして自分からおでこを離した友哉を前に驚く麗を自分の腕の中に引き入れる。

紅「それ以上、麗に触れるな。」

友哉を睨みつける中、腕の中の麗の身体はとても熱くあえて俺は手で麗の額に触れる。

『相変わらず手が冷たいねぇ…。』

ふにゃっと笑った麗の額はかなり熱を持っていて、友哉が熱いと叫ぶのも理解出来た。

紅「麗、薬切れてるんだから大人しくしとけ。」
『大丈夫大丈夫…ゴホッ……。

うん、大丈夫。案内したらすぐにでも、』
航「___ダメだ。」

麗の言葉を遮り否定をした航。
後ろからかなりの殺気を出している。

『…やだ。じゃあホテルの前まで。それだけでいいから。』

闘争後から終わることのない咳を我慢しながら麗は全く引こうとしない。

大「…麗華。ホテルまでだぞー?
__しょうがねぇよ、麗華が引くわけないだろ。」

そう言いながら前に出てきた大輝は麗の頭を撫でながら熱が高いのを確認し顔を顰めた。

紅希sideend
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