記憶を失くした総長
麗華side

つい先程まで食トレという名の拷問にあっていた私は助けてはくれなかったがガラス越しに最後まで見守っていてくれたであろう4人と病室に向かっていた。

大「結局、何もまともに食べれなかったなぁ。紗音さんの料理美味しいのにもったいねぇ!」

味がわからない訳では無いが口の中に入り、飲み込んでしばらくすると異物を飲み込んだように感じてしまい、吐き出してしまう。
食べたり、飲めるものを探す為にもこのトレーニングは必要で、他にも気持ちが悪くなるまでの時間を測ったりなど精神的にも気分のいいトレーニングでは無い。
最近は薬も直ぐに吐き出しそうになるので色々と研究や開発をしている最中だ。
21階までのエレベーターの前を通り過ぎ廊下を進むと22、23階へ上がれるエレベーターがある。
そしてたどり着いた最上階の23階にはカードキーでしか入ることが出来ない。
開けてくる〜と告げ走っていった蒼くんがロックを解除したようで、車椅子を押す航が再び歩みを進めた。
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