記憶を失くした総長
ピアノの音が廊下に響き渡る。
この曲は、きらきら星。
近づくにつれピアノの音が大きくなり話し声も聞こえてきた。
紗「__みんな、久しぶりの友達だぞ。」
紗音さんの声で話し声とピアノの音が止んだ。
「「お姉ちゃん(麗華)!!おかえり!」」
『みんな、久しぶり。』
そして
__ただいま。
紗「__じゃないだろう、麗華。」
落とされたゲンコツに頭を抑える。
優しめだけど、ちゃんと痛かった。
みんながゆっくりとこちらに向かってきたのがわかる。
『…えっと、みっちゃん?』
「はーい!」
『りつくん??』
「おう!」
『ななちゃんと、蓮と、悠!』
言い終えたらおぉー、と拍手がおきる。
紗「…相変わらず凄いな。誰がいるかわかるなんて。」
『見えなくたってみんな私の妹弟みたいだから分かりますよ。何時まで遊んでてもいいですか??』
みんなの身体のこともあるから無理はできないしさせられない。
紗「15時だな。5人とも15時30分から検査あるから30分前には病室に戻るように。麗華も無茶はするなよ。」
分かってます、と返事をしたら紗音さんは仕事があるとのことでここから去っていった。