記憶を失くした総長
瑠「愛しの麗華!おはようっ!」
玲「おはよう、麗華。」
机についてコーヒーを嗜むパパとリビングについて直ぐに抱きついてきたママ。
瑠「待ってたの!
じゃあこれに着替えてね!
上から順に着るのよ!上からね!」
挨拶をすませて直ぐに勢いよく渡された袋を抱えてドレッシングルームへ…。
もうちょっと早く起きればよかった。
『上から、…?』
一番上にあったのは…布……晒?
まあまあ、、まぁ…。
巻いて…捻って…また巻いて……完了。
次はただのTシャツ。
そして白のYシャツを着て、ズボンを履いて…ん?
学ラン?の上を着る。
最後に、黒のウィッグに、茶色のカラコン。
こ、これは…男子生徒のやつって事だよね?
『……ほぅ。』
鏡を見ると白の学ランに身を包んだ私。
『似合わなくはない…かな?』
よく分からないのでそのままリビングへ。
『えーと、これでいいの?
着たことないから合ってるか微妙…、』
瑠「うん、大丈夫よ!
じゃあこっち向いて!
我が子ながらイケメンねぇ…!
ねぇパパ?」
そう言いながらスマホを向けてくるママ。
『パパ?』
ずっと固まってるので声をかける。
玲「……え?」
『酷いっ、娘を忘れてしまうなんて。』
瑠「そうよパパっ!」
玲「何だって…せっかく…」
何か言いながら悲しむパパ。
その時、
瑠「んーおはよ…あ、麗華…。」
そう言いながら抱きついてきた兄さん。
瑠「…父さん。これでもダメだって…。」
玲「あ、ああ。麗華、学校行くの辞めないか?」
『え、そんな似合ってない?』
「「「そんなことはない!(無自覚だった(のよねぇ))」」」
瑠「…大丈夫…麗華には俺がいるからね。」
そう言ってくれながら頭を撫でる兄さん。
……寝ぼけてる兄さん可愛いな。
3人とも何を話してるかは分からないけど。