記憶を失くした総長

拓「…それで、ここにいるわけか。まあどんまいだな!次があるって!」
『次なんてないよ……。っていうか拓くん飲み過ぎ。それ何本目ぇ?』

目の前で飲みながら手を大きく広げ本数を示す。
まだ始まってもいないのに顔も赤くせず、意識もハッキリしているなんて。

「玲くーん。こっち来てー!」
『あ、今行くよ。』

じゃあ、と席を立ち、拓くんの横を過ぎる時急に手を捕まれ何を言われるかと思うと、

拓「…お前、絶対飲むなよ。後が面倒だから。」

真剣な眼差しで言ったのに対し、心配性だなぁと思ってしまう。

『…やだなぁ。まず飲めないんだから、レモンティーでも作って一人で飲んでるよ。』

その言葉に安心したようで、手を離されたかと思うと向こうに行けとばかりに追い払われた。

「玲くん、遅いー!じゃあ、みんな揃ったから乾杯するよー!」

その言葉に各自グラスを持つ。
私はそこら辺にあった水を手に持った。

「せーの」

「「「「『かんぱーい!』」」」」
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