記憶を失くした総長
そして、盛り上がってるところ、本当に申し訳ないんだけど…。

『……時間…大丈夫?』

その場の空気が一気に冷め、静まる。

瑠「…遅刻だ。」

慌てることはなく、ゆっくりと準備に取り掛かる兄さんを置いて私は家を出る準備に取り掛かった。

(一応)転入初日に遅刻は嫌だしね。

瑠「麗華、朝食は?」
『うーん、』
瑠「包むけど持っていく?」
『………ごめん、いいや。』
瑠「いいのよ!いってらっしゃいな!」
『行ってきま…瑠「あっ、今日から寮生活だから荷物もう送ってあったんだったー!言うの忘れててごめんねー!」

『えぇ…あれ持ってかないと。』

私はほんとに急いで部屋に戻る。
そして、机の上の写真をカバンに入れた。

何故か分からないけど、離れるのが嫌だったんだよね。



そして今度こそ!

『行ってきます!』

バッグを片手に私は家を飛び出した。

麗華sideend
< 18 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop