記憶を失くした総長

一応直ぐに味をかき消したものの濃い味が口の中に残るし、食道を通る時の異物感が凄い。

瑞「じゃあ、これもー!」

…ホルモンかよ。
食べないのも失礼なので口を開けるが味と匂いで気分は最悪である。

『…ちょっと席外すね。』

立ち食いであるので比較的動き回りやすく近くにいた大和に声をかけ、持っていたグラスをそこら辺の机に置き、直ぐにトイレに向かった。

胃の中を空にして随分と楽になったので、口をゆすいでトイレから出る。

成「…大丈夫?食べたあと変だったから追ってきたんだけど、。」

はい、と水を手渡され半分ほど飲んだころ、ちょうど胃が落ち着いたのが分かる。

『ただの食べ過ぎだから大丈夫。まだまだ飲める。』

レモンティーだけ飲もうと決心した私は成輝と共にクラスメイトの元に戻った。

『あれ?グラスどこに置いたんだっけ。』

大きい声だったのだろう、近くにいた男子が先程まで飲んでいたであろう半分まで入っているグラスを持ってきた。
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