記憶を失くした総長
《その頃の雷華》

ピンポーン

桜「…なんでこんな日に限って開かねぇんだよ!瑞希がいるから超えられねぇし!」

コンビニに寄る暇が無かったので学校の前の自販機で飲み物を購入する桜哉。

雅「なんでも瑞希のせいにしないでください。しょうがないですよ。2ヶ月前、急に理事長変わったじゃないですか。あと、うちのクラスの担任もですが。」

ピンポーン

瑞「桜哉ぁ〜寒ーい。」
桜「…来いよ。」
瑞「やったぁ〜♡って……え?」
桜「これでも飲んでろ。」
瑞「……あたし、レモンティーきらーい。あとで大和にあーげよ。」

ピンポー《さっきからうっせーなぁ!!》

成「理事長。開けてください。」

《遅れてきたのが悪ぃんだろうが!来客中だったんだよ!明日から早く来い!》

明らかにキレ気味の理事長は乱暴に回線をきった。
しばらくして動き始めた校門を通りながら桜哉は機嫌が悪いようだ。

桜「いつもだったら何も言わねぇのに…今日に限ってなんだよ!」
雅「とにかく遅れてるから急ぎましょう。」

桜哉をなだめながら雅が桜哉の背を押した。

《その頃の雷華》fin
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