記憶を失くした総長
大きな音と共に目の前で白い泡がたつ。

____大和?

次の瞬間、私は胸部を支えられ水面から顔を出した。

『ぷはっ…。』
大「…大丈夫か!?玲がさっき滑って落ちたところを3階で見て急いで来たんだ。」

大和は半袖のシャツを脱がずに助けに来てくれたようだった。

『…ありがとう。』
大「…なんですぐに水から出てこなかったの。」

それは…特に意味は無いのだけど

『…左足がつっちゃって?』
大「…!早く言って。」

そう言うと、プールサイドに大和が連れていってくれた。

大「…出れる?」

先に上がった大和が手を差し出してくれる。
余裕で出れるのだが、手を借りてプールサイドに上がる。

大「…あそこ。」

近くにあるベンチを指した次の瞬間

『うわぁ。』

お、お姫様抱っこ…。
ベンチまで連れていくと、ベンチに横たわらせる。
すると、大和は濡れたシャツを脱いだ。

『…。』

不意打ちに恥ずかしい。
大和はベンチの端にすわると、左足のふくらはぎを触る。


……小柄だけどちゃんと男の子だ。
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