記憶を失くした総長
麗華side

『…13秒。』

はっきりと言った一言。
その場にいた4人はなんのことがわかっていないだろう。



13秒後、私は雅にパソコンを向ける。

『…ハッキングは弾いた。で、掲示板自体はロックを強化させたし、もう大丈夫。』

ややこしいから説明はほとんど省いた。
すると、

雅「…玲さぁぁん…!」


パソコンを飛び越え飛び込んできた雅を熱が高くフラフラな私がよけられるはずもなく

『え、うわぁっ!』

これは

床ドン状態。

雅「…す、すみません!」

勢いよく離れた雅から私を庇うように成輝が私に手を伸ばす。
無意識か大和は雅を睨んでいるように見えた。

成「…起き上がれる?」

掴んだら熱があるとバレてしまう。
直前で伸ばしかけた手を引いて体を起こした。

『…ん、大丈夫だ。成輝、ありがとう。』

うん、と返事をした成輝は隣に座る。
皆で丸くなり、作戦を話し合う。

闘争まで

___あと1時間。

麗華sideend
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