記憶を失くした総長
昨日のジャンプで少し痛くなったけど大したことは無い…はず。
気持ち悪いとか思われるかもしれないから隠しているこの傷は小さい頃付いたものらしい。
話しているうちに思い出して、電話、そう言って私は着替えをしていた部屋に入る。
呼び出し音が何度か鳴り、相手は出る。

『もしもし…?今日は巻き込んでごめんね。』
航「大丈夫。体調はどう?」

今まであったことを包み隠さず話すと

航「…馬鹿か!?…終わったら俺が病院に連れてく。」

逃げられないぞ、と一言。
えぇー…。

『あのさ、来るのに申し訳ないんだけど、____してくれない?』
航「…俺が危ないと思うまでなら。」
『ありがと。』

そう電話を切り、來くんのいる部屋へ戻る。

『…随分長居しちゃった。そろそろ行くね。』

そういい、來くんに背を向けた。

來「……気をつけてな。」
『今なら何でもできる気がするよ。』

私は歩みを止めずに、左手をヒラヒラと振って部屋から去った。

闘争まで

___あと10分。

麗華sideend
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