陰陽学園 其の壱


呼吸が落ち着いてきたのはそれから少ししてからだった




「びっくりしたわ…入ったら紗夢が倒れて過呼吸を起こしてたんだもの」




心配そうに顔を歪めながらあたしを支えてくれる実乃梨




『ごめんね、迷惑かけちゃって…』



「いいのよ、何があったの?」



『ちょっと昔のことを思い出しちゃって』




あたしは背中の傷跡を見ると、昔のことがフラッシュバックすることがある


今もそのせいで過呼吸を起こしたんだろう
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