カフェの人々
ある日私はたまらなくなってそれらをゴミ箱に投げ捨てた。
「もうあんな男のことなんて忘れなよ!バカ男をいつまでも想い続ける女はその男以上にバカだよ」
怒りをぶつける相手が違うと分かっていながらも止められなかった。
真由子は目を潤ませた。
どうしてそんな酷いこと言うの?
とその目は言っていた。
震える唇から漏れた涙声で真由子は言った。
「だって仕方ないじゃない」
一線でバリバリ仕事をしていた真由子は時短で働ける部署に移動させられた。
パートのおばちゃん達とおしゃべりしながら誰でもできるような作業をする真由子は以前の真由子ではなかった。