カフェの人々
白い陶器のカップに入った熱いコーヒーは美味しく、ソーセージがのったパンをあっという間に平らげてしまった。
それだけではもの足りずに今度は卵がのったパンとそしてコーヒーをもう一杯買った。
二つ目のパンを食べ終わるとようやく落ちつき店内を見渡す。
客は出勤前のスーツ姿の男性が中心で他にやはりスーツ姿の女性と現役をとっくに退いたような人たちがちらほら。
それぞれが一人でゆったりとした時間を過ごしている。
釣り具を床におきアウトドアウェアに身を包んだ僕は明らかにこの場所で浮いている。
まあ、こんなことには慣れているが。
一度短パンにTシャツ姿で近所のコンビニに行く途中、職務質問されたことがある。
すぐに自分も警察官であることを伝えたのだが、あの時は僕も相手の警官も笑うタイミングを逃してしまい気まずかった。