きっと、ずっと、恋だった。



…ていうか、そもそも。


秋樹といちばん仲がいいのは私だって、勝手にそう思っていたけれど。


そうじゃなかったのかも、しれないなぁ。



秋樹の進路を知らないのが、その何よりの証拠だ。



他のみんなは、知ってるのかもしれない。

だけど秋樹の口から言ってくれるまで、聞きたくない。

秋樹が私に教えてくれるつもりがあるのか、分からないけれど…。



このまま、卒業して。


何も知らないまま、私は大学生になって。

それぞれ別のみちに進んで。


そのままふらっと、秋樹がいなくなってしまうような気がして。


そんなの絶対嫌なのに。



…何で、教えてくれないんだろう。

ねえ、秋樹。


私たちあと4日で、卒業しちゃうんだよ。




ねえ、秋樹。



きみにとって私は、その程度の存在だったのかな。



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