きっと、ずっと、恋だった。
卒業まで、あと0日。
紺色チェックのスカートに、白のワイシャツ。
ブルーのネクタイに、キャラメル色のカーディガン。
そして紺色のブレザーに、茶色のローファー。
ブラウンのボブヘアーは念入りに内巻き。
いつもよりちゃんとメイクまでした。
「…よし、行ってきます!」
「行ってらっしゃい。
お母さんたちもあとから行くからね」
「はーい!」
この制服を着るのも、最後。
学校に行くためにこの道を通るのも、最後。
「みんな、おはよう!」
最後だからみんなで待ち合わせして一緒に行こう、って約束した交差点。
もうすでに4人とも到着していて、私は走ってみんなのところへ。
「…あ、やっぱりカーディガンこれだ!」
みんなのカーディガンの色は、キャラメル。
私たちが仲良くなったきっかけのカーディガン。
これにしようって合わせたわけじゃないけど、今日はこれだろうって思っていた。
「やっぱり?」
「このおかげだもんな、仲良くなれたの」
「まあ、遅かれ早かれ仲良くなってた気もするけどな」
「たしかにー!」