きっと、ずっと、恋だった。



あの日、シャボン玉の中で写真を撮ってくれたことも。


プールサイドで一緒に撮ったことも。



プールを見て、水面越しの太陽みたいにきらめくのが、水に溺れたみたいに苦しいのが、まるで秋樹みたいだって思って。




…そして、ずっと後悔しているキスも。




キス、しようとしたのかわからない。



だけどあの時私が声を出さなかったら。

秋樹が我に返らなかったら。


私が、勇気を出してたら。



そしたら私たち、何か変わっていましたか?



ただの友達じゃなくて、特別な何かになれていましたか?





「…そういえば、秋樹の写真…」





ふと思い出して、スマホを取り出す。


何で調べればいいのかよくわからなくて、「写真」と「賞」のキーワードと秋樹の名前を検索したら、すぐにホームページが出てきた。


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