きっと、ずっと、恋だった。
まだ少しぎこちない私たちの距離感。
5人全員同じ、キャラメル色のカーディガン。
席替えをして、席が近くになったばかり。
たしか、私と秋樹が隣の席で、その1つ前に高嶺と柊香、そして秋樹の後ろにコウが座っていたんだっけ。
「あれ、今日みんな同じ色のカーディガンだね」
私たちの学校は、校則がそこまで厳しくないから、カーディガンの色は自由だった。
だから、席の近い5人がみんな同じ色のカーディガンを着ている光景はわりと珍しくて。
だから思わず、私が声をかけた。
「本当だ」
「はは、すごい偶然」
そこから、せっかくだから写真撮ろうよ、なんて流れになって。
今まであまり喋ったことのなかったみんなと、これを機によく喋るようになって。
そうしたらすごく話が弾んで、席替えしてもよく集まるようになって。
だんだんと、放課後や休日も一緒に遊ぶようになったんだ。