〈BL〉Amante segreto
**静棋side**
俺の名前は東家静棋。妻子持ち。
二年前、四ヶ月だけ
一緒に住んでいた大学生がいた。
名前は朱雀愁聖。
ゲイだった愁は
両親に半ば追い出される形で
家を出て夜中の
駅前を彷徨いていた。
未成年だった愁は
『補導されるよりはいいだろう?』
という言葉で戸惑いながらも
俺についてきた。
こうして、愁との生活の幕が開けた。
一緒に生活し始めて
二ヶ月経った頃には
お互い、惹かれ合っていて
躯を重ねた。
俺はバイだ。
そして、愁にはあえて
言わなかったが二年以上前から
妻に対し
愛情はないに等しかった。
強いて言えば、息子は大事だったが。
愁は出て行く時
俺の家族を
悲しませたくないから
と言っていたな(苦笑)
珀斗があの時の愁と同じ年になった。
息子にだけは
あの四ヶ月間の話をしようと思い、
初めて、マンション(此処)に
愁以外の人間を入れた。
「話したいことって?」
『今から話す事は二人の秘密だ』
珀斗が不思議そうにしながらも
頷いたのを確認してから
愁と過ごした四ヶ月間の話をした。
「父さんはまだ、
愁聖さんが好きなんだね」
その言葉にはっとした。
確かに俺は一日たりとも
愁のことを忘れたことはなかった。
『俺を軽蔑しないのか?』
いきなり父親に
バイで男を抱いたなんて
聞かされたら
怪訝に思うのが普通だろう。
「吃驚はしたけど軽蔑はしない」
誰に似たんだか(苦笑)
「その愁聖さんって大学何処?」
俺が珀斗と同じ大学だと教えると
探して連れてくると言い出した。
「これは運命だと思う」
まぁ、偶然にしては
出来すぎてる気もするが……
「母さんには悪いけど
僕は父さんの味方だよ。
愁聖さんを必ず
連れてくるから
特徴とか教えてよ」
珀斗にそう言われて
愁の写真を見せた。
「ありがとう。
明日から早速探してみる」
軽蔑しないでくれたことは
嬉しいが妙な展開になったもんだ……
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
まさか、本当に
見つけて連れてくるとは(苦笑)
珀斗が帰っていき
俺は腕の中にいる愁を
ぎゅっと抱き締めた。
『愁、お帰り』
俺の言葉にピクッと
愁の身体が小さく震えた。
『静棋さん、今……』
やっと顔を上げたな。
『お帰り』
もう一度、同じ言葉を言った。
この二年間、
俺はずっと
愁のことばかり考えていた。
一旦、離して
中に入るよう促すが
一向に動こうとしない。
迷っているんだろう。
そんな愁の靴を脱がせ
抱き抱えて中に入った。
『静棋さん‼』
耳元で非難めいた声が
聞こえるが気にせずに
愁をリビングの椅子に座らせ
俺はキッチンに向かった。
『ほら、これ、飲んで落ち着け』
愁の前にココアを置いた。
俺も愁も甘党だから
ココアは常備してある。
因みにに妻は辛党で真逆だ。
『お久しぶりです』
愁が復学していたるかは
一種の賭けみたいなものだった。
『愁、会いたかった』
後ろから抱き締め
耳元で囁き、そこにキスをした。
耳にキスをするのは[誘惑]
そう、ベッドに
誘っているわけだが
愁は気付いたかな?
『静棋さん……』
呼ぶ声に熱がこもってる。
気付いたみたいだな。
『寝室に行こか』
椅子から立たせて
手を繋いでリビングを抜け
寝室に向かった。
事後、眠った愁を見て苦笑した。
二年ぶりだったから
中々離してやれなかった。
そして、やっぱり
俺は愁を愛してると
再確認できた。
俺の名前は東家静棋。妻子持ち。
二年前、四ヶ月だけ
一緒に住んでいた大学生がいた。
名前は朱雀愁聖。
ゲイだった愁は
両親に半ば追い出される形で
家を出て夜中の
駅前を彷徨いていた。
未成年だった愁は
『補導されるよりはいいだろう?』
という言葉で戸惑いながらも
俺についてきた。
こうして、愁との生活の幕が開けた。
一緒に生活し始めて
二ヶ月経った頃には
お互い、惹かれ合っていて
躯を重ねた。
俺はバイだ。
そして、愁にはあえて
言わなかったが二年以上前から
妻に対し
愛情はないに等しかった。
強いて言えば、息子は大事だったが。
愁は出て行く時
俺の家族を
悲しませたくないから
と言っていたな(苦笑)
珀斗があの時の愁と同じ年になった。
息子にだけは
あの四ヶ月間の話をしようと思い、
初めて、マンション(此処)に
愁以外の人間を入れた。
「話したいことって?」
『今から話す事は二人の秘密だ』
珀斗が不思議そうにしながらも
頷いたのを確認してから
愁と過ごした四ヶ月間の話をした。
「父さんはまだ、
愁聖さんが好きなんだね」
その言葉にはっとした。
確かに俺は一日たりとも
愁のことを忘れたことはなかった。
『俺を軽蔑しないのか?』
いきなり父親に
バイで男を抱いたなんて
聞かされたら
怪訝に思うのが普通だろう。
「吃驚はしたけど軽蔑はしない」
誰に似たんだか(苦笑)
「その愁聖さんって大学何処?」
俺が珀斗と同じ大学だと教えると
探して連れてくると言い出した。
「これは運命だと思う」
まぁ、偶然にしては
出来すぎてる気もするが……
「母さんには悪いけど
僕は父さんの味方だよ。
愁聖さんを必ず
連れてくるから
特徴とか教えてよ」
珀斗にそう言われて
愁の写真を見せた。
「ありがとう。
明日から早速探してみる」
軽蔑しないでくれたことは
嬉しいが妙な展開になったもんだ……
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
まさか、本当に
見つけて連れてくるとは(苦笑)
珀斗が帰っていき
俺は腕の中にいる愁を
ぎゅっと抱き締めた。
『愁、お帰り』
俺の言葉にピクッと
愁の身体が小さく震えた。
『静棋さん、今……』
やっと顔を上げたな。
『お帰り』
もう一度、同じ言葉を言った。
この二年間、
俺はずっと
愁のことばかり考えていた。
一旦、離して
中に入るよう促すが
一向に動こうとしない。
迷っているんだろう。
そんな愁の靴を脱がせ
抱き抱えて中に入った。
『静棋さん‼』
耳元で非難めいた声が
聞こえるが気にせずに
愁をリビングの椅子に座らせ
俺はキッチンに向かった。
『ほら、これ、飲んで落ち着け』
愁の前にココアを置いた。
俺も愁も甘党だから
ココアは常備してある。
因みにに妻は辛党で真逆だ。
『お久しぶりです』
愁が復学していたるかは
一種の賭けみたいなものだった。
『愁、会いたかった』
後ろから抱き締め
耳元で囁き、そこにキスをした。
耳にキスをするのは[誘惑]
そう、ベッドに
誘っているわけだが
愁は気付いたかな?
『静棋さん……』
呼ぶ声に熱がこもってる。
気付いたみたいだな。
『寝室に行こか』
椅子から立たせて
手を繋いでリビングを抜け
寝室に向かった。
事後、眠った愁を見て苦笑した。
二年ぶりだったから
中々離してやれなかった。
そして、やっぱり
俺は愁を愛してると
再確認できた。