Miss you・・・
新しい仕事
そして面接の時間がやってきた。
面接官は、社長の塩見さんと総務部長の飯島さんだった。
蘇我さんは、その場に同席しているだけのようだ。

面接的な質問は、事務の経験があるかくらいで、後はごく普通の世間話ばかりしていた気がする。

1ヶ月弱していたキャバ嬢のときは、おじ様たちの愚痴の聞き役に徹していたけど、ここでは塩見さんや飯島さんが、うまく私にも意見を言わせてくれたおかげで、3人で会話が盛り上がってしまった。

「ところで真由ちゃん、こないだ吉田製菓の会長さんと会ったんだって?」

いつの間にか塩見さんは、私のことを「真由ちゃん」と呼んでいた。
吉田さんからもそう呼ばれていたけど、それとは違う親しみを感じた私は、全然気にならなかった。
< 111 / 206 >

この作品をシェア

pagetop