Miss you・・・
なんでそこで笑いが出てくるわけ?
訳が分からない状況で、しかも蘇我さんに笑われている。
頭にきた私は、「もういい!」と叫んでバッグを引っつかむと、玄関へスタスタ歩きだした。

「あ、おいちょっと待て!」
「離してよ!」と私は言いながら、蘇我さんにつかまれた腕を必死で離そうとしていた。

そのとき明が、「お母さん行かないで!」と叫ぶと、私にしがみついて泣き出した。

「あ・・・あきら・・・」

やだ。私・・・明のことをすっかり忘れていた。
< 129 / 206 >

この作品をシェア

pagetop