Miss you・・・
「大体俺のことはクマ扱いしてるくせによ」
「あ、知ってたんですか?」
「クマ五郎だろ?」
「似合いすぎです」と私は言うと、クスクス笑ってしまった。

田中さんだけじゃなくて、社員の大半が、蘇我さんのことを陰で「クマ五郎」と呼んでいることを、今日知ってしまった。

「とにかくだ。俺のこともだが、おまえに対する野郎どもの視線のほうが、もっと気にくわねえんだよ」
「は?何言ってるんですか、蘇我さん」
「おまえなあ・・・これだから無自覚は困るんだよ」と蘇我さんは言うと、私をギュッと抱きしめて「アホ」とつぶやいた。

だから・・・そんなにギュッてされると、蘇我さんの体が熱いし!

「おまえさ、すげーキレイなんだよ。気づいてないのか?」

蘇我さんのその発言に、私は思いきりうろたえてしまった。
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