Miss you・・・
「そ、そがさ・・・」

口がパクパク動いただけだった。
安堵しすぎたのか、声が出ない。

無意識に伸ばした手を、蘇我さんが握ってくれた。

「冷たいな、おまえの手。武(たけ)、おまえちゃんと説明したのか?」
「病院へ来てくださいとは言いましたよ」
「説明不足だろ!」
「もし亡くなっていたら、ちゃんと言います。僕はそういう人ですから」

まったくとブツブツ蘇我さんは言いながら、「悪かったな、心配かけて。俺大丈夫だから」とハッキリ言って私の手をしっかりと握ってくれた。
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