Miss you・・・
「やっぱ家がいい!」
「でもおとなしくしててくださいよ」

いつの間にか蘇我さんが、私の前に立っていた。
そして「分かってるよ」と言いながら、私の髪にそっと触れた。

「あ、蘇我さん・・・」

私はドキドキしながら、目の前にある蘇我さんのたくましい胸板をじっと見ていた。
恥ずかしくて顔が見れない。
私は蘇我さんのシャツをギュッとつかんだ。

「病院はもうこりごりだ」
「あ・・・あ、そうですよね」

蘇我さんは病気で1年近く入院していたことがあったんだ。
それで1日も早く家に帰りたかったんだろう。

私は「お帰りなさい」と言うと、蘇我さんにニコッと微笑んだ。
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