Miss you・・・
「明、家に帰るぞ」と蘇我さんがトイレに向かって言うと、「はーい」と言って、明がトイレから出てきた。
「え、ちょっと・・・」と戸惑う私を、蘇我さんがひたと見据えた。

「家に帰るぞ」
「蘇我さん・・・」

「明のためにも、うちに来い」

また明を出した!卑怯者!
・・・でも一番卑怯なのは、私だ。

「心配するな。策は出来た」
「え、策って」

「とにかく俺に任せとけ」と蘇我さんは言ってニヤッと笑った。
それだけで私の胸はドキッと高鳴り、顔がポッと火照った。

「第一秘書をなめんなよ、くそじじい」
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