Miss you・・・
この日蘇我さんは、また美味しい食事を作ってくれた。
そして明の宿題を見てくれた。
蘇我さんは教え方が上手い。
直感的に学がある人だと分かった。

私がお風呂に入るとき、「これ使え」と蘇我さんがぶっきらぼうに言って、小さな紙袋を私にくれた。
「何ですか・・・」とつぶやきながら紙袋を覗いた私は、あっと声を上げた。

紙袋の中には、ヘアパックが入っていた。

しかもシャンプーと同じ、高級オーガニックメーカーのものだ。
長い髪の私のために、わざわざ買ってきてくれたの・・・？

いかつい大男が、プロヴァンスな雰囲気満載のあのお店へ足を踏み入れた様を想像した私は、思わずクスッと笑ってしまった。
やっぱり似合わない。でも・・・。

「何だよ」
「いえ・・・蘇我さん。ありがとうございます」と私は言って、ニッコリ微笑んだ。

蘇我さんのさり気ない心遣いが、とても嬉しかった。
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