Miss you・・・

蘇我さんが白血病だったということも十分ショックだけど、結婚していたということのほうが、私はよりショックを受けた。
１０年前なら、年齢的に結婚していておかしくはない。
だけど・・・。

気づけば私は、「奥様に未練があるんですね」と、しんみりした口調で蘇我さんに言っていた。
蘇我さんは、そんな私の顔を、まじまじと見た。

「・・・おまえ、俺の話聞いてたか」
「聞いてましたよ？」
「だったらなんで、そんな結論にたどり着くんだよ！こめかみグリグリされてえのか？ええ？」と言いながら、私のほうへ身を乗り出した蘇我さんに、私は「い、いやですぅ！」と言いながら、蘇我さんの攻撃を、どうにか逃れた。