Miss you・・・
「働きすぎて体壊してんじゃ、意味ねえじゃんか」と彼は言った。
腕組みしてどっしりと座ってる態度は冷静そのもので、それが余計に私をムッとさせた。

「あんたが夜仕事してる間、明はどうしてんだ」
「そ、それは・・・」

明をひとりで留守番させているとは、ここでは言えない。
でも黙り込むことで、私はそう答えていた。

「あいつ、まだ10歳だぞ」
「え?明の年齢知ってるんですか?」
「明から聞いた。ちなみにあんたは35歳って」
「ちょ・・・それは関係ないでしょう!」と焦って言う私を、彼はニヤニヤしながら見ていた。

あの余裕が悔しい!
と思ったのもつかの間、不意に彼は真顔になると、私の目を見て、「無理すんなよ」と言った。
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