石田先生、天使になる⁉︎
石田先生、天国へ⁉︎



嘘。それは刃であり、盾であり、鎧である。偽りの言葉で葬り去ることもできれば、真実を突きつけて跳ね返し、影となり我が身を守る。自在に操ることができれば、一国の長にも成れよう。誠だけでは統一できぬのがこの世のさだめ。しがらみという唾液が舌をそそのかすのだ。我は見逃さぬ。たとえどんな些細な嘘も、我の目にかかればお見通し。その腐りきった心の臓をえぐり取ってやろう。いや、まずはその乾いた舌か。2度と嘘がつけぬよう、引っこ抜く。逃げても無駄。此処は我(わ)の国。我が睨(ね)めつけば、魂は搔き消える。我が吐息をはけば、魂は吹き飛ぶ。我が目を閉じれば、魂は無となる。その身を抱きしめ、膝をつき頭(こうべ)を垂れ、乞うがいい。さすれば足蹴にしてくれよう。さぁ、並べ。並んで我に舌を突き出すがいい。さぁ、おののけ。恐れおののくがいい‼︎


「ちょっと、早くしてくれないかな?」


「な、なにぃ⁉︎」


「帰って夜更かし観たいんだけど」


「なんだそれは‼︎お前は我が何者か分かっているのか?我は__閻魔大王だ」


この名を出せば、誰もがひれ伏す。


この世で最も畏れられている、魂を審判する番人。


生かすも殺すも我次第。その魂を跡形もなく__。


「1ついいかな?ノリノリだから言おうか迷ってたんだけど__」


「なんだ⁉︎なに笑っておる‼︎」


「いや、Halloween終わってるし。コスプレがガチ過ぎてウケるんですけどー」


「………」



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