石田先生、天使になる⁉︎
「で、なにしちゃってくれた?」
あの閻魔様の砕けた口調は、より一層、僕たちを震え上がらせる。
「えーと、すみません。成り行きというか」
「天使のお前がついていてなんてザマだ‼︎」
「川村君を責めないでよ!川村君は川村君なりに一生懸命やってたよ、ただその水準が低いというかね」
「ちょっと先生、それはなくないですか?」
「だって、あの場面であのコスプレなくない?」
「わん‼︎」
「それは隊長が着ろって言うから」
「えっ?私そんなこと言った?」
シレッと言い切る確信犯。
こうして3人は再び、地獄にやってきたわけでして。
「それで、お前たちの望み通り、地球は滅んだというわけだな?」
「いや望み通りっていうか、結果的にこうなった感」
「そ、そうです。先生の言う通りで、流れっていうか勢いっていうか」
「わん‼︎」
「もう滅んだものは仕方ないわよ。じゃ私、旦那様とランチだから」
サッちゃんシレッと一抜け‼︎
「この事態をどうおさめるのだ‼︎」
「忙しくなるけど、これはこれでいいんじゃない?」
「先生の言う通りで、ここが地球みたいな感じで結果オーライ的な?」
「馬鹿者‼︎」
閻魔様、ちょーご立腹。
「ちょーごりだね、閻魔」
「こういう時、どうするんでしたっけ?隊長に教えてもらったんですが?」
「あ、こう、舌をこうして、せーの!」
「てへぺろー‼︎」
僕と先生は、小さいことなら大目に見てもらえるという「てへぺろ」を使った。
「ぺろじゃねーよ‼︎その舌を引っこ抜いてやろうか!それにまた我の顔を舐めるな‼︎お前も舌を出してるではないか‼︎まぁ、お前の舌は抜かんでおいてやる」
見る見る怒りがおさまっていく閻魔様。
半蔵は振り返って、僕たちにウインクをした。