石田先生、天使になる⁉︎
石田先生、韓国へ⁉︎
光。それは暖かく、煌びやか。輝きという粒子を浴び続け、やがて枠が無くなる。無となるのだ。血と骨が溶け合い、心に翼が生えるだろう。ひと息ごとに近づいていく__そこは理想郷。思想が瞬く間に形となる桃源郷。それも光の速さで叶えられていく、夢の国。月と呟けば、下弦の月が浮かび上がる。太陽と唱えれば、瞬時に向日葵が咲き誇る。この身を焼き焦がすほどの眩しさに、宵が明けとなる果てである。喉が乾く?砂漠のようだった我が人生を掻き毟(むし)るほどに。では目を閉じ思い浮かべてみようか?雨を涙を、広大な海原を。オアシスも蜃気楼も虹さえも、指でなぞるだけで描くことのできるキャンパス。ほうら、何処からともなく泉が湧き出た。希望の湯が。黄金の水滴はどんな願いさえも___。
「てか川村くん、これ何?」
「それはエンジェルウォーターです」
「なんでも横文字つければいいってもんじゃないよ」
「天国ではみんなこれを飲みます」
「でも色味が、まんまお小水ですけど?」
「甘いですよ、エンジェルウォーター」
「だから、ちゃんとした呼び名で言いなさいよ」
「天使の水ですね」
「宗教の匂いがするけど、大丈夫?」
「大丈夫ですって。任務が終わったら、天国1の名物をご馳走しますから‼︎」
「仕方ないなぁ。約束だよ?」
「ま、任せて下さい‼︎」
「ウソだったら、閻魔に舌を引っこ抜いてもらうからね」
「………」