復讐劇は苦い恋の味
第十話『幸せへの方程式』
ある休日の昼下がり。
完全個室の日本料理店で私はなんとも言え難い気まずい空気の中にいた。
「嬉しいわぁ、こうして圭と美空ちゃん、それに君嶋さんと一緒に食事をする日が来るなんて」
ただひとりそんな気まずい空気を微塵も感じていない叔母さんは、上機嫌で君嶋くんにお酒を進める。
「どうぞ、君嶋さん」
「すみません、ありがとうございます」
私の隣に座る君嶋くんは、叔母さんに注がれるままお酒を飲む。
その様子を真向いに座る圭は冷めた目で見つめていた。
君嶋くんと付き合いはじめて二週間。
今日は私と圭と叔母さん、そして君嶋くんの四人で食事に来ていた。
あの日、君嶋くんに送ってもらい自宅に帰ると圭と叔母さんがいて、事の経緯をふたりに話した。
圭は終始しかめっ面だったけれど、話を聞いた叔母さんはそれは嬉しそうに声を弾ませ言ったんだ。
「是非みんなで食事をしましょう!」と。
それに「なにはともあれ、美空ちゃんが幸せなら私も嬉しい」とも。
完全個室の日本料理店で私はなんとも言え難い気まずい空気の中にいた。
「嬉しいわぁ、こうして圭と美空ちゃん、それに君嶋さんと一緒に食事をする日が来るなんて」
ただひとりそんな気まずい空気を微塵も感じていない叔母さんは、上機嫌で君嶋くんにお酒を進める。
「どうぞ、君嶋さん」
「すみません、ありがとうございます」
私の隣に座る君嶋くんは、叔母さんに注がれるままお酒を飲む。
その様子を真向いに座る圭は冷めた目で見つめていた。
君嶋くんと付き合いはじめて二週間。
今日は私と圭と叔母さん、そして君嶋くんの四人で食事に来ていた。
あの日、君嶋くんに送ってもらい自宅に帰ると圭と叔母さんがいて、事の経緯をふたりに話した。
圭は終始しかめっ面だったけれど、話を聞いた叔母さんはそれは嬉しそうに声を弾ませ言ったんだ。
「是非みんなで食事をしましょう!」と。
それに「なにはともあれ、美空ちゃんが幸せなら私も嬉しい」とも。