復讐劇は苦い恋の味
第五話『塗り替えられていく過去』
がやがやと騒がしい病院内の食堂で、私は先ほどから突き刺さる視線に非情に居心地が悪い。
「ねぇ……話したんだから、なにか言ってよ」
耐え切れなくなり自ら声を上げると、目の前に座る朋子は怪訝そうな顔を見せた。
「ごめん、意外な展開にびっくりしちゃって」
そう前置きすると朋子は、身を乗り出してきた。そして周囲を気にすると声を潜めた。
「えっと……つまり美空は彼のことがその……気になるってことよね?」
「それはっ……!」
すぐに声を荒げるも、今の私に否定することはできない。
深いため息を漏らしコクリと頷くと、朋子は目を見開き、背もたれに体重を預けた。
「本当にびっくりだ。恋愛に奥手で臆病になっていた美空に、まさか気になる相手ができるとか。その相手は臆病になった原因を作った人だよね?」
確認するように尋ねてきた朋子。おずおずと頷くと、彼女は目を見開いた。
週明けの月曜日の昼休み。朋子にデートの報告をするように詰め寄られ、渋々あの日のことをすべて話した。
「ねぇ……話したんだから、なにか言ってよ」
耐え切れなくなり自ら声を上げると、目の前に座る朋子は怪訝そうな顔を見せた。
「ごめん、意外な展開にびっくりしちゃって」
そう前置きすると朋子は、身を乗り出してきた。そして周囲を気にすると声を潜めた。
「えっと……つまり美空は彼のことがその……気になるってことよね?」
「それはっ……!」
すぐに声を荒げるも、今の私に否定することはできない。
深いため息を漏らしコクリと頷くと、朋子は目を見開き、背もたれに体重を預けた。
「本当にびっくりだ。恋愛に奥手で臆病になっていた美空に、まさか気になる相手ができるとか。その相手は臆病になった原因を作った人だよね?」
確認するように尋ねてきた朋子。おずおずと頷くと、彼女は目を見開いた。
週明けの月曜日の昼休み。朋子にデートの報告をするように詰め寄られ、渋々あの日のことをすべて話した。