15歳、今この瞬間を
道標
「明けましておめでとう、夢希ちゃん」
「うん…おめでとう」
1月2日ーーただ年が明けただけのお正月の何がおめでたいんだか、いまだによく分からないあたしは、小野さんと初詣に来ていた。
この考え方が、そもそもひねくれているのだろうけど。
あたしと小野さんの家から遠くないこの神社、そこまで大きくはないのだけど、今日は初詣客でいっぱいだった。
ちらほら屋台も出ていて、夏祭りのことを思い出す。
浴衣を着て、ロウと待ち合わせしてーーリョウくんに、告られたんだっけ……。
「夢希ちゃん、絵馬買おうよ!」
「うん」
順番に参拝を終えたあたしたちは、御守りや絵馬が並んでいるところに来ていた。
巫女さんたちが、忙しそうに、でも丁寧に相手をしてくれた。
神社の巫女さんたちは、以前はとても神聖な人たちなのだと思っていたけど、実際には巫女姿をしているだけのアルバイトが多いと知ってから、一歩引いて見るようになったあたしだった。
「…」
あたしって、いつからこんなにひねくれた性格になったんだろう……。
「うん…おめでとう」
1月2日ーーただ年が明けただけのお正月の何がおめでたいんだか、いまだによく分からないあたしは、小野さんと初詣に来ていた。
この考え方が、そもそもひねくれているのだろうけど。
あたしと小野さんの家から遠くないこの神社、そこまで大きくはないのだけど、今日は初詣客でいっぱいだった。
ちらほら屋台も出ていて、夏祭りのことを思い出す。
浴衣を着て、ロウと待ち合わせしてーーリョウくんに、告られたんだっけ……。
「夢希ちゃん、絵馬買おうよ!」
「うん」
順番に参拝を終えたあたしたちは、御守りや絵馬が並んでいるところに来ていた。
巫女さんたちが、忙しそうに、でも丁寧に相手をしてくれた。
神社の巫女さんたちは、以前はとても神聖な人たちなのだと思っていたけど、実際には巫女姿をしているだけのアルバイトが多いと知ってから、一歩引いて見るようになったあたしだった。
「…」
あたしって、いつからこんなにひねくれた性格になったんだろう……。