only
イヤだ、イヤだイヤだイヤだーーー。
体育館から出ると、みんなは長い入学式が終わって気が抜けたようだった。
そんな中、私はひとり俯き足早に教室へと向かう。
こんなことになるなんて思ってもみなかった。
予期せぬ事態は鼓動を早くさせる。
「かったるかったねー、進学校だからかな」
「ほんとだねー」
そんな風に友達とワイワイ楽しんでいる人たちを見て、羨ましく思った。
だけど望まない。
だから一つだけ叶えて。
〝見つかりませんように〟