only


そんな程度なら経験はあるけれど、


これは確実に違う。



初めての気持ち…。





自分の教室につくと、ほとんどの人が自分の席についていた。

俺も黒板の住野陽太の場所へ行く。




鞄を机の横に掛けるとき、通路を挟んで隣の席の女子に話しかけられた。


「あのー。住野、くん?」

「え?あ、俺」


ボブぐらいの髪の毛を巻いて、まつ毛をくりんくりんにしたいかにも目立ってそうな子。



「ああっ、やっぱりー。覚えてない?」

これが逆ナンってやつですか?


「あたしだよあたし!小林あゆ!」


その名前を聞いて、少し反応してしまった。

< 39 / 87 >

この作品をシェア

pagetop