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そんな程度なら経験はあるけれど、
これは確実に違う。
初めての気持ち…。
自分の教室につくと、ほとんどの人が自分の席についていた。
俺も黒板の住野陽太の場所へ行く。
鞄を机の横に掛けるとき、通路を挟んで隣の席の女子に話しかけられた。
「あのー。住野、くん?」
「え?あ、俺」
ボブぐらいの髪の毛を巻いて、まつ毛をくりんくりんにしたいかにも目立ってそうな子。
「ああっ、やっぱりー。覚えてない?」
これが逆ナンってやつですか?
「あたしだよあたし!小林あゆ!」
その名前を聞いて、少し反応してしまった。