only


「こっちだよ」


彼の指さす方向はスマホのナビとは逆。

やっぱり古い携帯はダメかなあ…。



そんなこと思っていると、彼は歩き始めていた。


身長は私よりずっと高くて整った顔立ち。

きっとモテるんだろうなあ。



「何してんの、早く!入学式遅れるよ」


そう言って私の腕をつかんでーーーー



「えっちょっと…えっ??」


そのまま、学校まで一緒に行ってしまった。
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