only
部屋に入ると、急に目頭が熱くなった。
視界がぼやけて、一気に涙が溢れ出る。
おかしいな、もう涙なんて枯れたはずなのに。
ただ、前みたいに笑顔をみせてほしくて。
ただそれだけを望んでいた。
でも叶わなくて、悔しくて。
ーーー友達になってください
そう言ってくれたのは陽太だけだった。
私を必要としてくれるのも、たった一人。
今日だけは泣いてもいいですか。
泣きながら、しきりに陽太の顔が頭をよぎった。
私は、そのまま寝てしまっていた。